FAQ-820 Originでサイズの大きなデータセットを利用するには?

最終更新: 2018/07/13


データサイズの制限

Originのデータはワークブックまたは行列に入力されます。ワークブックウィンドウは、最大1024個のワークシートを含めることができます。列数は65500まで、行数は9000万までワークシートに入れられます。(64ビットOSの場合)実際には、ユーザが利用されるシステムによって最大制限が低くなる可能性があります。

行列ウィンドウは、最大1024個の行列シートを含めることができます。それぞれのシートは最大で9,000万の行列(1列×9,000万行または、9,000万列×1行)まで入力することができます。再度申し上げます。ユーザが利用されるシステムによって最大制限が低くなる可能性があります。

サンプリング間隔のサポート

Originのワークシート列はサンプリング間隔をサポートしています。等間隔のYデータでX値が構成されている場合は、Y列のサンプリングインターバルとして、情報が保管されます。これにより、ワークシートにX列を必要としないので、Originプロジェクトの容量は、通常の50%となります。ワークシート列からX列の情報を一つ一つ読み込む必要がありませんので、作図または解析のスピードも改善されます。

Sampling Interval in the Large Datasets.png

容量の大きいデータセットのグラフ

容量の大きいデータセットで作図する場合、初期設定ではOriginはポイントを隠します。スピードモードをご参照ください。スピードモードで行列データを作図する際、X方向Y方向の両方で一定の推移でポイントをスキップします。ワークシートデータでは、より洗練されたスピードモード機構がデータをチェックして、全体データの構造で間引くポイントを選択します。スピードモードダイアログ(メニューのグラフ操作:スピードモードで開きます)では、低速、中速、高速、またはカスタム設定のスピードモードオプションを選択できます。設定した内容はグラフテンプレートの部分にも保存され、他のグラフでのテーマとしても利用出来ます。

Large Datasets-Speed Mode-line.png

容量の大きいデータセットのインポート

多くのOriginインポートの方法で、部分インポートをサポートしています。例えば、5行インポートして次の20行はスキップし、次の5行はインポートの連続など。容量の大きいデータの部分インポートは、データの有様や、データセット全体で試すよりも、様々な作図や分析ルーティンの試験を簡易的に試験することが出来ます。一度、部分インポートしたデータでグラフや分析を最適化した後、全体データを再度インポートして評価することが出来ます。新しい全体データセットで、解析結果は自動的に再計算され、グラフも更新されます。

IImpASC dialog box with Skip.png Reimport and Analysis Template.png

容量の大きいデータセットの分析

部分インポートの実行能力に加え、データの範囲を自由に選択することが出来ます。関心領域 (ROI)ツール は、データ処理、データ解析等をインポートしたデータから範囲選択して実行することが出来ます。データの選択についてはいくつかのツールがあります:

データセレクタ―、データマーカー

これらは、始点と終点のデータマーカーを使って、グラフから視覚的に範囲を選択することが出来ます。(プロット操作・オブジェクト作成 ツールバーにあるButton Data Selector.png ボタン)

範囲データセレクタ

これは、分析用の複数カーブについて、複数の範囲を指定することが出来ます。プロット操作・オブジェクト作成ツールバーにある範囲データセレクタには、アクティブなカーブButton Selection On Active Plot.png、または範囲内Button Selection On All Plots.pngにある全てのカーブの内側/外側の選択オプションが含まれます。範囲選択をするには、長方形のウィンドウまたはフリーシェイプを使用します。分析マーカーで選択範囲を決めます。

Data Selector in Graph.png Fitting of partial range selected.png

行の削減 解析:

解析や作図を行う前に、データの削減をすることもできます。詳細はこのブログを参照してください。

複数のデータファイルのバッチ処理

Originではバッチ解析やバッチプロットのためのツールがあります。詳細はこのブログを参照してください。



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