列/曲線の算術演算

説明

mathtool と vmathtool の2つの算術演算を実行する、ユーザインターフェースツールがあります。

ツール メニュー操作 演算処理
mathtool 解析: 数学: 曲線上の算術演算...(ワークシート/グラフがアクティブな時) 曲線またはXYデータ範囲
vmathtool 解析: 数学: 列の算術演算...(ワークシートがアクティブな時) 一つの列

どちらのツールもワークシート列やグラフの曲線に算術演算を実行しますが、入力とオペランド(被演算子)が異なります。

vmathtool では、入力データは1列で、オペランドは単一列か定数ですので、数学的操作は入力列とオペランドの列または定数の間で実行されます。

mathtool では、入力データはXY範囲(あるいは曲線)で、オペランドもXY範囲(あるいは曲線)や定数ですので、数学的操作は入力Y列と参照Y列または定数で行われますが、X範囲によって3つのケースに分けられます。

  • 入力と参照のX範囲が同じ場合、入力と参照で直接対応するY範囲で処理が実行されます。
  • 入力と参照のX範囲が異なる場合、XY範囲の補間と補外の後に、入力と参照の対応するY範囲で処理が実行されます。加えて、
  • 共通の範囲のみを利用のオプションにチェックが付いていると、結果のX値は、共通範囲内のすべてのX値からなり、補間(補外)後に対応するY値が計算されます。
Use common range.png
  • 共通の範囲のみを利用のオプションのチェックがはずれていると、結果のX値は、入力Xと同じで、補間(補外)後に対応するY値が計算されます。
Not use common range.png

プログラミング関連の情報も含め、詳細な情報はXファンクションのリファレンスvmathtool および mathtoolを確認してください。

Origin 2020から、列または曲線に対して簡単な演算を実行するための簡易な式を使用できます。

入力範囲および参照データに式を適用するには、演算カスタムにして作用させる値参照データにロックし、参照列を選択して、次のような簡単な式を入力します。

Formula for simple math.png

数式ボックスは、一般的な演算子を使用した算術式のみ入力でき、LabTalk関数であるmeansqrt 使用できないことに注意してください。

vmathtoolツールでは、x1は入力データ、x2は参照データを意味します。

ダイアログオプション

再計算

分析結果の再計算を制御します。

  • なし
  • 自動
  • 手動

詳細情報は、 分析結果の再計算をご覧下さい。

入力

XYデータ範囲をまたは曲線を入力します。

範囲の設定に関する詳細は、入力データを指定するをご覧ください。

演算子

+-×÷^(べき)から演算子を指定します。

Origin 2020から、このドロップダウンリストからカスタムを選択でき、列または曲線に対して簡単な算術演算を実行する式を入力できます。

作用させる値
  • 定数
    定数をオペランド(作用させる値)として利用します。
  • 参照データ
    参照曲線または列をオペランド(作用させる値)として使用します。

演算子がカスタムの場合、作用させる値オプションは参照データにセットされ、設定できません。

参照データ

曲線(XY範囲)または、列をオペランド(作用させる値)として指定します。作用させる値参照データの時に利用可能です。 2つの曲線の範囲が一致しない場合、指定された処理が実行される前に、曲線は線形補間により補間されます。

定数

作用させる値して定数を入力します。作用させる値定数の時に利用可能です。

数式

列および曲線に対して算術演算を実行する式を入力します。ここでは一般的な算術演算子のみ使用できます。このオプションは、演算子としてカスタムを選択した場合のみ利用できます。

現在、LabTalk数学関数はこの数式ボックスではサポートされていません。mathtoolツールでは、 y1は入力データを、y2は参照データを指します。一方vmathtoolツールでは、x1は入力データを、x2は参照データを指します。

共通範囲のみを利用(mathtoolのみ)

2つの曲線(またはXY範囲)間の共通範囲で操作します。作用させる値参照データの時に利用可能です。

ソースグラフの再スケール (mathtool のみ)

計算が完了した後、必要な場合にソースグラフを再スケールします。

出力

出力データ範囲を指定します。

範囲設定については出力結果を確認してください。