誤差と重み付けを使ってフィットする

場合によっては、フィッティング計算に特定のデータポイントを他のものよりも重視したい場合があります。したがって、フィッティングのデータセットを選択するときは、設定タブのデータ選択ページの重み付け設定を行って、加重フィッティングを実行することもできます。

Fitting with Errors and Weighting 01.png

フィッティング後、次のような重み付けのある結果を得られます。

Fitting with Errors and Weighting 02.png


反復アルゴリズムLevenberg Marquardtの場合、Yの重み付けのみ可能ですが、直交距離回帰(Orthogonal Distance Regression、Pro版のみ)の場合、XとYの重み付けがサポートされています。

複数の入力データセットがあるとき、各Y(またはX)データに異なる重み付け法を指定することが出来ます。重み付けは、カイ二乗が減少する手続きで使用されます。異なるケースで使用される式については、反復アルゴリズムを参照してください。

Originは、複数の重み付け法をサポートしており、いくつかはL-Mアルゴリズムでのみ使用できます。下表は各オプションで使用される式の一覧です。ここで、y は、関数パラメータ名を示し、従属変数を示すものではありません。

Mini bulb.png y_i はフィットする独立変数のy値、\hat y_i はフィットした曲線のy値です。
L-MODR アルゴリズムで使用可能なオプション 重み付け式

重み付けなし

w_{i}=1\,\!

機械的

w_{i}=\frac 1{\sigma _{i}^2}\,\!ここで\sigma _i\ は、エラーバー列に保存されるエラーバーの大きさです。

統計的重み付け

w_{i}=\frac 1{y_{i}}\,\!

任意データセット

w_{i}=\frac 1{c_{i}^2}\,\! ここで c _{i}\,\! はその任意に指定されたデータセットの値

直接的重み付け

w_{i}=c_{i}\,\!

分散 ~ y^2

w_i=\frac 1{y_i^2}\,\!

分散 = a*y^b

w_i=\frac 1{ay_i^b}\,\!

分散 = c^b+a*y^b

w_i=\frac 1{c^b+ay^b}\,\!

L-M アルゴリズムのみで使用可能なオプション 重み付け式
分散 = a*y^b*c^(tlast−t)

w_i=\frac 1{ay_i^bc^{t_{last}-t_i}} ここで t_{last}t _{i} はその任意に指定されたデータセットの値

分散 ~ yfit

w_i=\frac 1{\hat y_i}

分散 ~ yfit^2

w_i=\frac 1{\hat y_i^2}

分散 = a*yfit^b

w_i=\frac 1{a\hat y_i^b}

分散 = c^b+a*yfit^b

w_i=\frac 1{c^b+a\hat y_i^b}

分散 = a*yfit^b*c^(tlast−t)

w_i=\frac 1{a\hat y_i^bc^{t_{last}-t_i}} ここで t_{last}t _{i} はその任意に指定されたデータセットの値