Originのプログラミング


Programming image connectivity.png

Originの使用が広範囲になると、プログラミングによって既存機能にアクセスしたり、自分で作成したルーティンやツールを追加したり、他のアプリケーションと連携したり、といった要望があるかもしれません。この章ではOriginのプログラミング機能で実現可能なオプションの概要を説明しています。詳細な情報については、Originのプログラミングに関連するリソースを確認してください。

  • プログラミングのガイドや言語リファレンス、サンプルコードなどのドキュメントはOrigin製品のヘルプメニューから利用可能です。
  • オンラインでプログラミングドキュメントが利用できます(www.originlab.com/doc)。
  • 以下のようなキーワードをインターネットブラウザで検索すれば、該当するオンラインドキュメントを表示可能です:labtalk importingoriginc interpolatelabview origin send data
  • Originのプログラミングフォーラム(www.originlab.com/forum
  • LabTalk、Python、COM サーバとクライアントなどのサンプルファイルをOriginのサンプルフォルダで確認できます。

LabTalk

LabTalkは、Originのほとんどの機能にアクセスできるスクリプト言語です。LabTalkではワークシート列、グラフレイヤ、データプロットなどのOriginオブジェクトのプロパティを読み取ったり、変更することができます。LabTalkスクリプトは、高度なデータ分析処理を実行するXファンクションを呼び出すこともできます。

LabTalkスクリプトの実行には、多くのオプションが用意されています。複数行のスクリプトはファイル内のセクションとすることができ、これらの独立したセクションは、スクリプトウィンドウコマンドウィンドウのコマンドプロンプトにあるユーザインターフェース、あるいは、ワークシートやグラフに追加したボタン、ユーザが作成したツールバーボタン、カスタムメニューコマンドから実行できます。

Origin 2022b ではLabTalkにおける以下のような機能が追加されました。

  • @WNを使用したグラフ凡例およびテキストオブジェクトのセルのノートの「置換」をサポート(たとえば、%(1, @WN, B, 3) は、1番目のプロットのソースワークシートcol(B)の3番目のセルのノートを示します)。
  • 新しいLabTalkシステム変数@SPKを使用してスパークラインの表示を制御できます(0 =(デフォルト)変更なし、1 =既存のみを表示、2 =追加可能、ただしなしでロード、3 =追加なし、なしでロード)。
  • ノートウィンドウでのテキスト編集を改良:CTRL+K、CTRL+Bを使用してカーソルを一致する中括弧/括弧まで移動可能になりました。
  • 行列オブジェクトのXYマッピングを変更するためのレイヤオブジェクトをサポートしました。

以下のミニチュートリアルでは、ワークシートにボタンオブジェクトを追加し、このボタンに、基本的な統計処理を実行して結果をワークシートに出力するLabTalkスクリプトを組み込んで実行する方法を示します。

  1. Originを起動し、標準ツールバーの新規プロジェクトボタンButton New Project.pngをクリックして、新しいプロジェクトを作成します。
  2. メニューからデータ:ファイルからインポート:単一ASCIIファイルを選択し、\Samples\Graphing\Box Chart.dat ファイルを選択します。そして、開くボタンをクリックします。ファイルはアクティブなワークシートウィンドウにインポートされます。
  3. ワークシートウィンドウをアクティブにして、メインメニューからフォーマット: ワークシートの表示属性を選択します。ワークシートプロパティダイアログで、サイズタブを開き、上からのギャップの項目を25 にしてOKをクリックします。これで、ワークシートウィンドウの上部にギャップが追加されました。
  4. プロット操作・オブジェクト作成ツールバー上のテキストツールボタンをクリックします。追加したギャップの内部でクリックして、テキストオブジェクトに "Add Mean Label Row" と入力します。入力したらテキストオブジェクトの外側をクリックして編集モードを終了します。
  5. テキストラベル上で右クリックしてプロパティを選択します。プログラミングタブを開き、のあとでスクリプトを実行ボタンアップにします。以下のスクリプトをコピーして、テキストボックスに貼り付けます。
  6. wks.userParam1 = 1;
    wks.userParam1$ = "Mean";
    for (int ii = 2; ii <= wks.ncols; ii++)
    {
    	range rr = $(ii);
    	Col($(ii))[D1]$ = $(mean(rr),.2*);
    }
  7. OK をクリックして設定を適用し、テキストオブジェクトダイアログを閉じます。テキストオブジェクトの見た目がボタンのようになりました。
  8. ボタンをクリックします。ワークシートに "Mean" というラベルの新しい行が追加され、各列のデータの平均がこのセルに入力されます。

Note: Originの組み込みスクリプト言語であるLabTalkについての詳細は、ヘルプ: プログラミング: LabTalkのドキュメントを参照してください。

また、サンプルファイルは、Originのインストールフォルダの \Samples\LabTalk Script Examples フォルダにあります。

Python

Origin内でPythonを実行するために、埋め込みPython環境を提供しています。Originは、PythonコンソールまたはOriginのコードビルダーIDEからのPythonコードのコマンドラインの実行をサポートしています。2021年9月の時点で、組み込みPythonのバージョンはバージョン3.8.3です。

Origin 2022bでのPythonサポートの改善:

  • Pythonからフィット関数を呼び出せる関数evaluate_FDF(strFFname, indepvars, parameters)を追加しました。
  • pip -chk およびpip -chk1にパッケージバージョンのチェックを追加しました(例: pip -chk emd==0.4.0; // install emd version 0.4.0 only)。

Note: Originの組み込みPython使用法については、次のPythonトピックを参照してください。

PythonからOriginを呼び出すAPIがあります。詳細は次の オートメーションサーバー ご覧ください。

R

Originの環境内でのRコマンドの実行をサポートしています。スクリプトウィンドウで、あるいは、組み込みのRコンソールから、Rコマンドを実行することができます。または、.R ファイルを実行することができます。Rのすべてのリリースは、バージョン3.6までサポートされています。

Originから、2つの方法でRに接続することができます。

  • R。ローカルコンピューターにインストール
  • Rserve。リモートPCにインストール

Note: OriginとRの連携に関する詳細な情報は、Originヘルプファイル(RコンソールRserve)およびLabTalk スクリプトガイド(OriginでのRの実行RオブジェクトRserveオブジェクト)をご参照ください。

また、サンプルファイルは、Originのインストールフォルダの \Samples\R folder フォルダにあります。

MATLAB

MATLABコンソールツールは、OriginユーザがOriginからMATLABコマンドを実行し、グラフィカルインターフェースまたはコマンド行を使って2つのアプリケーション間でデータを変換します。

  • このコンソールは、1台のコンピュータにOriginとMATLABの両方がインストールされている必要があります。
  • Originは、ディスクからMATLAB (MAT) ファイルをインポートすることもできます。以前からの機能であるデータ:ファイルからインポートと、新しいコネクタベースのデータ:ファイルに接続:MATLABの2つのインポートルーチンがあります。MATファイルのインポートの場合、MATLABがインストールされている必要はありません

Note: MATLABコンソールについては詳細は、Originヘルプファイル(MATLAB コンソールを参照してください。

MATLAB クライアントからOrigin COMサーバに接続する方法を説明するサンプル(CreatePlotInOrigin.m, CreatePlotInOrigin.OPJ) は、<Origin プログラムフォルダ>\Samples\COM Server and Client\MATLAB サブフォルダにあります(MATLABが必要)。

Origin C

Origin Cは、ANSI Cプログラミング言語のシンタックスに基づく高度なプログラミング言語です。また、Origin Cは、多くのC++の機能やC#の一部の機能をサポートしています。Origin Cは、データインポート、データハンドリング、グラフ作成/編集、分析、エクスポートといったOriginの機能に対してプログラミングすることができます。Origin C 関数は、ボタン、ツールバー、メニューといったユーザインターフェースやXファンクションベースのダイアログから利用できます。

Origin Cのコードは、さまざまなOriginのオブジェクトを含む引数の受け渡しをサポートする関数として作成します。Origin C関数は、オブジェクトコードにコンパイルされ、Originの内部でロードされて実行します。Origin Cはより高い信頼性と管理能力があり、より広範囲で複雑なコードを開発したりデバッグすることができます。

また、Origin CからNAG数値ライブラリ関数を呼び出すことが可能です。NAG関数は簡単な統計とフーリエ変換などから、線形代数や多変量解析に至るまで、幅広い計算アルゴリズムを提供しています。Originは現在、NAGライブラリバージョンMark 26.1をサポートしています。

Origin 2022bでのOrigin C機能の改善:

  • ASCII文字列をインポートするための関数をmatrixbaseクラスに追加します。 LF/CRLFをサポートし、トークン区切り文字と欠損値を指定します。
  • 名前からデータ範囲を取得するグローバル関数を追加しました。
  • ノートを含むセルのリストを取得する関数Worksheetクラスを追加しました。
  • ワークシートの埋め込みメモをサポートします。

Note: Origin Cについての詳細は、プログラミングヘルプファイルを参照してください。

ヘルプ: プログラミング: Origin C

このドキュメントには、使用方法や言語リファレンス、開発者への注意、サンプルなどが用意されています。

また、サンプルファイルは、Originのインストールフォルダの \Samples\Origin C フォルダにあります。

Xファンクション

Xファンクションとは、特別なタイプのグローバル関数としてOriginにロードされるXMLファイルです。また、Origin CはXファンクションを作成する際に使用する事ができます。Xファンクションは、カスタムデータ処理機能を追加して、Originに機能の拡張を提供します。既存のOriginツールのほとんどがXファンクションに基づいています。Xファンクションが作成されると、スクリプトウィンドウはもちろん、ツールバーのボタンやカスタムメニューなどのインターフェースからアクセスして実行できます。

Note: Xファンクションについての詳細情報は、次のプログラミングヘルプファイルを参照してください。

ヘルプ: プログラミング: Xファンクション

このドキュメントには、Xファンクションの作成と使用、言語リファレンス、チュートリアルが用意されています。

オートメーションサーバ

Originは、オートメーションサーバとしてご利用可能です。クライアントのアプリケーション、例えばNational Instruments™ LabVIEW™、Microsoft ExcelPython、自作のVB/VC/C#アプリケーションはOriginとデータをやり取りしたり、Originで実行できるコマンドを送信できます。 株式会社ライトストーンでは、データ処理の自動化やシステムの一部としてOriginを利用するといったカスタマイズ作業を承っております。お気軽にお問い合わせください。

Note: Originのオートメーションサーバ機能に関する詳細情報は、次のプログラミングヘルプファイルを参照してください。

ヘルプ: プログラミング: オートメーションサーバ.

このドキュメントでは、サンプルや言語リファレンスの情報が用意されています。 また、サンプルファイルは、Originのインストールフォルダの \Samples\COM Server and Cliant フォルダにあります。

LabVIEW

National Instruments™ LabVIEW™は、データ収集に幅広く使用されているソフトウェアです。例えば、多くの計測機器やセンサーのベンダーがデータ取得のため、LabVIEWドライバを提供しています。データ収集後、エンドユーザはグラフ作成や解析を行い、プレゼンテーション用のレポートを作成します。Originは、複数データによる繰り返し解析が可能な分析テンプレート機能を含む、強力なデータ解析機能とグラフ作成ツールを提供します。LabVIEWとOriginを連携して使用することで、取り込んだ集積データの解析と、グラフ作成の効率を大幅に向上させることができます。

OriginにはLabVIEWのサブVIが標準で組み込まれています。LabVIEWユーザは、LabVIEWアプリケーションで、このカスタムサブVIを用いるだけでOriginとのシームレスな連携が可能です。

Origin 2022bでは、"Close References"アプリケーションコントロールがすべてのSamples\COM Server and Client\LabVIEW.viファイルに追加されます。OriginメニューのTools: LabVIEW vi.lib\addonsにOriginサブVIをコピーを使用してこれらのサンプルをLabVIEWにコピーします。

Note: OriginとLabVIEWの連携関する詳細情報は、次のヘルプドキュメントを確認してください。

ヘルプ: LabVIEW VI

サンプルとチュートリアルが利用可能です。


Orglab

Orglabは、Originプロジェクト(.opj)やその他のファイルタイプ(.ogg, .ogw and .ogm)のダイレクトな作成や読み込みのための、配布可能なDLLコンポーネントです。これは、ダウンロードして利用可能です。Orglab使用の際には、Originのライセンスは必要ありません。一般に、OrgLabは、計測機器に使用され、サードパーティベンダーがフロントエンドのソフトウェアでOriginファイルの出力を可能にします。

Orglab モジュールは、32bit/64bitシステム双方で利用可能です。Orglab についての情報とモジュールのダウンロードについては、OriginLab社のWebサイトwww.originlab.comProducts > Orglabをご覧ください。