アルゴリズム (対サンプルの符号検定)


対応のある標本の符号検定は、2つの対応した標本の対のスコア間の中央値の差を検定します。

2つの対応した標本を\{x_i,y_i\}\,\!i=1,2,\ldots ,nとします。帰無仮説 H_0\,\! は、これら標本の中央値が等しいです。対立仮説は H_1\,\!片側または両側にすることができます(下記参照)。次のように計算できます。

  1. 検定の統計量S\,\! は、対応する標本の数なのでx_i<y_i\,\!です。
  2. 標本数n_i\,\! の紐づけされていないペア数はx_i=y_i\,\!です。
  3. S\,\!に対応する下側の確率p\,\!です。(上側または両側に対しては、補数1-p\,\!を使うことができます。)p\,\! は、値\leq S\,\!を観測する確率(S\leq \frac 12n_1の場合)または値<S\,\! を観測する確率( S> \frac 12n_1の場合)です。 H_0 \,\! が真となるようなS=\frac 12n_1の場合、  p=0.5 \,\! となります。

選択されたサイズ \alpha \,\!での有意差検定が実行されます。 (\alpha \,\!は、 H_0\,\!を棄却する確率です。( H_0\,\!が真のとき。)通常 \alpha \,\!は、0.05 や 0.01のように小さな値となります。)p \,\!の戻り値は、以下のようなさまざまな対立仮説H_1\,\!に対する中央値の差についての有意差検定を実行します。

  1. H_1\,\!:  x\neq の中央値y\,\!の中央値H_0\,\!は、 2\times \min (p,1-p)<\alphaの場合棄却されます。
  2. H_1\,\!:  x< \,\! の中央値y\,\!の中央値H_0\,\!は、 1-p<\alpha \,\!の場合棄却されます。
  3. H_1\,\!:  x> \,\! の中央値y\,\!の中央値H_0\,\!は、 p<\alpha\,\!の場合棄却されます。

このアルゴリズムの詳細は、nag_sign_test (g08aac)をご覧下さい。