1WayANOVA
統計では主にインデックスと素データの2つの入力データモードがあります。 通常、統計分析を実行するときにデータセットすべてを使用する必要はありません。そのためにOriginはデータを選択する方法をいくつか提供しています。 例えば、インタラクティブなデータセレクタボタンを使用して、グラフ上でデータを選択したり、「列ブラウザ」ダイアログを使ってデータを選択できます。
このチュートリアルでは、分散分析(ANOVA)統計検定を使って、これら2つの入力データモードを使って分析を実行する方法を学習します。
ANOVAは、いくつかのグループの平均を比較するパラメトリック検定のひとつで、独立した2標本のt検定を拡張したものです。 比較する集団が2つ以上ある場合には、t検定は適さないのでANOVA を使用します。例えば、5つのグループ間の平均をt検定で比較すると、対ごとにt検定を行います。それぞれに対して有意水準0.05で分析を行うため、誤って帰無仮説を棄却する確率確率(タイプ I エラーの確率)は1-(1-0.05)^10=0.401となってしまいます。 同じ条件でも、ANOVAを用いるとタイプ I エラーを犯す確率を0.05におさえることができます。
ANOVAは正規性と等分散を必要とします。 それ以外の場合、ノンンパラメトリック検定を使用します。
必要なOriginのバージョン:Origin 2016 SR0以降
このチュートリアルでは、以下の項目について解説します。
Originは、インデックスと素データの2つのモードでANOVAを実行することができます。
インデックスモードを使うときには、因子とデータの2列でデータが構成されている必要があります。
素データモードで行う場合、異なるレベルは異なる列に入力します。
4種類の植物の窒素の含有量がミリグラム単位で記録されています。 植物の種類によって窒素の含有量が有意に異なるかどうかを調査します。 このサンプルに対しては、インデックスモードで一元配置ANOVAを実行します。
結果の解釈
レベル名を自動に設定しておくと、選択された列のロングネームが自動的に表示されます。