ドラッグ&ドロップによるデータのインポート
Imp-DragDrop
Originは、多くの一般的なファイルタイプに対してドラッグ&ドロップでのインポートをサポートしています。歴史的な理由により、複数のテクノロジーが使用されています。Originワークシートまたは行列シートにファイルをドロップすると、使用方法を決定するコードチェックシーケンスが発生します。下記のインポートコードの読み込む順序をご参照ください。
インポートコードの読み込む順序
ファイルがOriginにドロップされと、このシーケンスが発生します。
- 最も古い方法はDOFILE.OGSというファイルのLabTalkセクションを呼び出します。見つかった場合、インポートルーチンが実行されます。DOFILEの従来のコードは問題なく実行できますが、ユーザーはこのメソッドを使用して新しいインポートルーチンを作成しないでください。
- 次に、アクティブなワークシートまたは行列シートがスキャンされ、シートに保存されたインポートフィルター情報が検索されます(以下の「ドラッグ&ドロップの設定を保存」を参照ください)。
- フィルタ情報がシートに保存されていない場合、データフォルダは、該当するOriginインポートフィルタ(*.oif)にチェックされます。
- データフォルダにフィルタが見つからない場合、User
Files\Filters folderで一致するインポートフィルタがチェックされます。USERフィルターが存在し、フィルタマネージャーでドラッグ&ドロップのサポートボックスがオンになっている場合、このフィルターはインポートを処理します。USERフィルターに加えて、SYSTEM
\ Filtersフォルダにフィルタがあり、フィルタマネージャーでSYSTEMフィルターのドラッグ&ドロップのサポートボックスがオンになっている場合、フィルタ選択ダイアログが開き、フィルタを選択するよう求められます。
- User Files \ Filtersに該当するフィルタが見つからない場合、コードは、ファイルタイプと一致するインストール済みのデータコネクタがあるかどうかを確認します。該当するデータコネクタが見つかると、データコネクタはインポートを処理します(1つの例外はASCII
* .datファイルです。フィルタマネージャーでSYSTEMフィルターに対してドラッグ&ドロップのサポートボックスがオンになっている場合、データコネクタの代わりにSYSTEMフィルターが使用されます)。
- データコネクタが見つからず、SYSTEMドラッグ&ドロップのサポートボックスがオフになっているか、フィルタマネージャーに表示されていない場合、インポートウィザードを開いてファイルをインポートするかどうかを尋ねる注目ダイアログがポップアップします。
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このコードを読み込む手順は、システム変数@IFSを設定することで変更できます。次のセクションのNotesを参照ください。
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データコネクタとドラッグアンドドロップ
データコネクタはOriginの最新データインポート技術です。Originインポートフィルタ(*
.oif)ベースのルーチンを使用している場合でも、完全にサポートされています(下記Noteを参照ください)。ただし、特にテキスト/CSVファイルをインポートする場合は、データコネクタを試すことをお勧めします。
テキスト/CSVのドラッグ&ドロップにコネクタを使用する主な利点は、ダイアログボックスの構成やシートや外部フィルタファイルへの設定の保存を必要とせずに、ファイルを自動的に処理できることです。これは、インポート時にデータがシートで自動的に認識されてフォーマットされるため、ファイルに日時データが含まれているファイルには特にメリットがあります。
Notes:
- Originインポートフィルタ(* .oif)ファイルとしてシートまたはデータフォルダに保存されたインポートフィルタは、データコネクタよりも優先されます。
- フィルタマネージャーでユーザーフィルタのドラッグ&ドロップのサポートボックスがオンになっている場合、ユーザー定義フィルタもデータコネクタより優先されます。
- システム変数@IFSを設定して、データインポートにシステムフィルタを使用できるようにします。システムフィルタは標準設定では、思い描くデータがインポートされない場合があります。
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ドラッグ&ドロップの設定を保存
ファイルのインポートにXファンクションベースのダイアログの1つを使用する場合(データ: ファイルからインポートに存在する)、ダイアログボックスの現在の構成をダイアログテーマに保存するか、ドラッグ&ドロップの設定を保存を選択できます。
ドラッグ&ドロップの設定を保存を選択した場合、インポートフィルタがシート自体に保存されます。シートまたは複製されたシートがアクティブである限り、同じファイルタイプと構造の新しいファイルをドロップして、シートにきれいにインポートできます。
- 新しいワークブックを作成し、データ:ファイルからインポート (例:単一ASCIIでファイル形式を選択します。
- 該当するファイルを選択し、オプションダイアログを表示するチェックボックスがオンになっていることを確認して、開くをクリックします。
- ダイアログでオプションを選択してファイルデータが適切に解析されるようにしてから、ダイアログテーマ(ダイアログ上部)の右側にある
をクリックし、ドラッグ&ドロップの設定を保存を選択します。
- この時点で、同じタイプと構造の別のファイルをアクティブシートにドロップできます(ダイアログボックスのインポートモード設定によっては、既存のデータを上書きするか、新しいシートまたはブックを開始する場合があります)。そして、シートに保存された設定で処理されます。
- また、ウィンドウをテンプレートとして保存し(ファイル:テンプレートの新規保存)、後で使用するためにウィンドウ構成(ドラッグ&ドロップファイルの処理を含む)を呼び出すこともできます。
インポートウィザードを使ってドラッグアンドドロップインポートを設定
インポートウィザードは、ASCIIおよび単純なバイナリ(オプションのヘッダセクションの後に連続的なバイナリ構造をもつ)ファイルのインポートをサポートします。データがこれら2つのカテゴリのいずれかに分類されない場合は、データのインポートのための独自のOrigin
Cコード(ユーザ定義)を書くことができます。
ウィザードを使用してデータファイルをインポートすることの主な利点の1つは、カスタム設定をフィルターに保存できることです。このフィルターを使用して、同じまたは類似の構造のファイルをインポートできます。フィルタを作成したら、それ以降のファイルはOriginのワークスペースにドラッグアンドドロップするか、ファイル:
開くダイアログボックスで簡単にインポートできます。
Originのインポートフィルタ
インポートウィザードでインポートフィルタを作成する通常の手順は、インポートウィザードを開き、データファイルを選択し、各ウィザードページでファイルの構造を解析し、ファイルやウィンドウ名のオプションを選択し、保存、再利用するヘッダ情報を選択するといった設定を行います。 ファイルインポート設定が完了したら、インポートフィルタとして設定を保存できます。(今後似たようなファイル構造を持つファイルをインポートすることがあるのなら、フィルタを保存することをお勧めします。)
インポートフィルタを作成するとき、(a) Origin子ウィンドウにフィルタを保存するか、(b) フィルタをOriginインポートフィルタファイル(*.oif)に保存するか、という2つのオプションがあります。
子ウィンドウと一緒にフィルタを保存するメリットは、フィルタをウィンドウと一緒に移動することができ、Originプロジェクトファイル(*.opju)や子ウィンドウファイル
(*.ogwu)の一部にできることです。 もう1つのオプションである、フィルタをスタンドアロンOIFファイルとして保存は、同じファイルでさまざまなフィルタ設定を選択したり、複数のワークブックテンプレートでフィルターを使用したり柔軟に操作を行えます。ウィンドウに保存したフィルタとスタンドアロンOIFファイルどちらも、ドラッグ&ドロップによるファイルのインポートをサポートしています。
一度作成すれば、構造が少し異なるファイルをインポートする場合でも、すべてのインポート設定を行うのではなく、フィルタを少し調整するだけで利用できます。
また、フィルタは他のOriginユーザと簡単に共有でき、異なるグループや地理的に離れている場所にいるユーザともインポートするファイルの取り扱い方法を標準化することができます。
インポートフィルタは、特定のファイル名(または似たようなファイル名)でしか扱えないようにしたり、指定したファイル拡張子を持つすべてのファイルに適用するように幅広く指定したりすることができます。
例えばXYZ_001.CSV, XYZ_002.CSV, XYZ_003.CSV.のような順次的な名前を自動的に付ける機器を使っている場合には、
ワイルドカード文字 "*" を使用して、"*.CSV"のように指定すれば、データファイルフォルダ内の全ての.CSVファイルをターゲットにすることができます。
もし、"XYZ*.CSV"のように指定すれば、ファイル名の最初にXYZが付く全てのCSVファイルをターゲットにすることができます。
ターゲットウィンドウとターゲットウィンドウテンプレート
ASCII、バイナリ、ユーザ定義のインポートフィルタを定義するとき、ターゲットウィンドウとターゲットウィンドウテンプレートを指定する必要があります。ユーザ定義以外のデータタイプの場合、ターゲットウィンドウは、ワークブックに制限されています。
ユーザ定義では、ウィンドウの作成はOrigin C コードで行うので、ターゲットウィンドウとターゲットウィンドウテンプレートを指定する必要はありません。
ターゲットウィンドウは、単にインポートするデータを受け取るウィンドウを指定するものです。 一方、ターゲットウィンドウテンプレートは、カスタム設定やフォーマット設定を持つ特定の(名前の付けられた)ウィンドウテンプレートです。
ターゲットウィンドウテンプレートは、ドラッグ&ドロップインポートによるインポートにより、新しいウィンドウを作成するときに使用されます。
インポートフィルタを定義していれば、1つ以上のファイルをワークシートにドラッグ&ドロップする時に、そのウィンドウがターゲットウィンドウタイプである場合、Originは、フィルタで指定されている設定で、そのファイルを新しいワークブック/新しいワークシート/新しい列のいずれかにインポートします。
例えば、 (1) フィルタのインポートモード が列を追加して読み込むにセットされており、(2) ファイルがワークブックウィンドウ(フィルタ内にあるターゲットウィンドウのタイプ)にドロップすると、アクティブワークブックのアクティブワークシートの列としてファイルがインポートされます。アクティブシートが空白列の場合、最初の列から入力されます。この場合、アクティブワークブックは、正しいターゲットウィンドウのタイプになっており、各ファイルは新しい列を作成することだけを要求します。新しいウィンドウを作成する必要が無いので、ターゲットウィンドウテンプレートは使われません。
フィルタのインポートモードが、ブックを新たに作って読み込むにセットされている場合、最初にドロップしたファイルは、アクティブシートが空白ならアクティブワークブックにインポートされます(ターゲットウィンドウは正しいタイプ)。2回目以降のファイルは、ターゲットウィンドウテンプレートを使用して作成した新しいワークブックにインポートされます。
アクティブワークブックは ターゲットウィンドウテンプレートと同じテンプレートを基にして作られているかもしれませんし、そうでないかもしれません。
しかし、デフォルトのターゲットウィンドウ テンプレート (インポートウィザードの「データソース」ページにあるドロップダウンリストから<デフォルト>
を選択) は、デフォルトのOriginワークシートまたは行列シートになっています。 異なるデフォルトテンプレートを選択していなければ、これはORIGIN.OTW
(ワークシート) または ORIGIN.OTM (行列)です。
新しいファイルをドラッグ&ドロップでインポートできるようにする
インポートウィザードでインポートフィルタを定義することで、新しいファイルに対してドラッグ&ドロップをサポートするように設定することができます。
代表的なデータファイルを使って、ファイルが含んでいるデータタイプ(ASCII、バイナリ、その他)について知っておく必要があります。
インポートフィルタを適用する方法とそれを保存する場所について注意する事柄がいくつかあります。
- Originに1つ以上のファイルをドラッグ&ドロップすると、Originは最初DOFILE.OGSというファイルを探し、ドロップしたファイルに対するデータ処理方法があるかどうかを調べます(上記「インポートコードの読み込む順序」をご覧ください)。
DOFILE.OGSファイルにドロップしたファイルに対するデータ処理方法が見つからない場合、次の順番で適切なインポートフィルタを探します。:アクテイブな子ウィンドウ
> データファイルフォルダ > ユーザファイルフォルダのFiltersフォルダ
- これらの1つの場所から適切なフォルダが複数見つかったら、Originは、フィルタ選択ダイアログボックスを表示し、フィルタを選択するように促します。(フィルタが子ウィンドウと一緒に保存する場合、1つのウィンドウに1つのフィルタだけ保存できます。)該当するフィルタが見つからない場合、コードは一致するデータコネクタをチェックします。見つかった場合は、インポートウィザードを開くように求められます。
そして、インポートフィルタを作成して、保存することができます。

- データファイルがASCIIや単純なバイナリファイルではない場合、Origin C コードの形式で、データの取り扱い方法を記述してフィルタを作成することができます。
- ドラッグ&ドロップは複数ファイルのインポートをサポートしています。
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